Sympapaのスマートホーム日記

スマートなんとかはスマートじゃない方法でつくられている

Nest Doorbell (11): Nest Doorbell(Wired 2nd Gen.) まとめ (1.5年使用レビュー)


Sympapaです。


我が家では2021年に日本でも販売されている"Google Nest Doorbell (Battery type)"を使い始めたのですが、「呼び出しボタンを押してから通知が来るまでに時間がかかる」「電源を常時接続していても0℃前後まで寒くなるとバッテリーの充電が追い付かなくなる」点に不満を感じていました。
2023年に家を新築して引っ越したのをきっかけに、バッテリーを内臓していない"Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)"に乗り換えました。"Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)"は日本で発売されていないので米国Amazonから輸入しました。
なぜわざわざ輸入してまで乗り換えたのかというと、当然ながらバッテリーを内臓していないので前述の充電されない問題が起きないことに加え、呼び出しボタンを押してから通知が来るまでの時間も"Google Nest Doorbell (Battery type)"より短縮されるという情報を複数みかけたからです。結果、これらの問題は解消され本来のNest Doorbellの良さが引き出されて快適に使えています。
そんなワケで今回は一部過去に書いた記事と重複しますが、Google Nest Doorbell (Wired) 2nd Gen.の接続方法,,1.5年使用レビュー,私のちょっと特殊な使い方などをまとめてみようと思います。

■電源の準備

日本で販売されている"Google Nest Doorbell (Battery type)"と比べた時の"Google Nest Doorbell (Wired 2nd Gen.)"の唯一の弱点は電源が「必ず」必要であることです。あ、日本で買えないことも弱点か(^^;)
電源は"Google Nest Doorbell (Battery type)"を電源に接続する場合でも"Google Nest Doorbell (Wired 2nd Gen.)"でも、AC 6V~24V 10VAが要求されています。6Vなら1.7A、24Vなら0.4Aってことになります。日本ではAC-ACアダプタは一般的ではなくほとんど販売されていないので、私は米Amazonで購入した18V800mAのAC-ACアダプタを使っています。
後述するチャイムが要求する電源は16V AC 16V/10 VA or AC 16V/15VAとなっているのですが、このAC-ACアダプタの入力が120Vとなっているので日本で使用すると20%くらい電圧が低下するだろうということで18VのAC-ACアダプタを選択しました。(※出力電圧を実測した結果は17.3Vでした。)
Nest Doorbell (Battery type)を使っていた時もこのACアダプタで電源を供給していました。

16V/800mA UL Certified Doorbell Transformer Power Adapter, Video Doorbell Power Supply with 5M Cable, White - Amazon.com


次はチャイムです。どのみち通知はNest MiniやNest HUBやスマホに届くのでチャイムはなくても良いのですが、ドアベルの呼び出しボタンを押してから鳴るまでのレスポンスはどうあがいても通信を介さないチャイムが最速だし、万一通信トラブルやサーバートラブルがあったとしてもチャイムは鳴ってくれるので私は設置しています。こちらもNest doorbellの仕様的に合わせて電源が6V~24Vでなくてはいけないというか米国の一般的なチャイムは16Vらしく、そんなのは日本では変態すぎて販売されていないのでこれも米Amazonで購入しました。

Newhouse Hardware White 2-Note Wired Mechanical Door Bell Chime CHM1 - Amazon.com

■接続

チャイムを接続しない場合は”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”に電源を直接接続するだけです。
”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”の電源接続方法は基本的に”Nest Doorbell(Battery Type)”と同じですが、”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”でチャイムも接続する場合は付属しているChime connectorを接続しなくてはいけません。

といってもチャイムの端子に並列でChime connectorを接続するだけです。


既に設置されているインターホンと交換される場合、玄関子機(屋外側)と室内親機が有線で繋がっていて元電源は室内親機へ供給されているタイプのものであれば配線はおそらくそのまま使えると思います。
私が前に住んでいた家にはもともとPanasonicのVL-SE25Xというビデオインターホンが付いていましたが、これを”Google Nest Doorbell (Battery type)”に交換しました。PanasonicのVL-SE25Xの場合は電源は100Vが室内親機に接続されていて玄関子機と室内親機は2本の弱電用ケーブルで接続されていたので、この弱電用ケーブルを使って”Nest Doorbell (Battery type)”へ電源供給しました。
2023年に現在の家を新築した際にはソレ用のケーブルを設置して貰い、室内側は目立たない箇所から室内へ出しておいてもらいました。

前述したとおり、”Nest Doorbell (Battery type)”も”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”も電源の要求はAC 6V~24V 10VAです。電圧が低く電流も小さいので滅多なことはないと思いますが、これを流せるケーブルであるかは確認した方が良いと思います。

■1.5年使用レビュー

新居へ引っ越して以降1.5年間ほど使用していますが、結論から言うと"Nest Doorbell (Battery type)"で不満だった点は”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”では解消され快適に使えています。動作面、機能面での不満はほぼ何もありません。"Nest Doorbell (Battery type)"と機能面はバッテリーの有無以外全く同じなんですが、”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”では「ようやく本来の機能や性能が引き出された」という感じです。


1)呼び出しボタンを押してから通知までが早くなった
2~3秒ほどで安定してNest miniやNest HUBやスマホに通知が届きます。この時間は"Nest Doorbell (Battery type)"より明らかに改善しました。


2)バッテリー持ちを気にしなくて良い
バッテリー持ちを気にしなくて良いので、躊躇なく最高画質に設定したりモーション検出後の録画を最長時間に設定したりでき、フル性能で使えるようにンありました。呼び出しボタンが押された時以外にも、特定のモーション(人、車、動物、荷物、なんでもをそれぞれ選択可)を検出した時に録画する設定も出来るし、録画時間や画質も設定できるのですが、バッテリー持ちを気にするとなるべく録画頻度を減らして録画時間を短くするとか画質を落とすとか、そういった設定が"Nest Doorbell (Battery type)"の時には必要でした。


3)寒い時に充電されない問題が無い
まぁバッテリーがないので当たり前ですが。。。


4)デザインが良い
縦に細長い"Nest Doorbell (Battery type)"と比べて短くなりデザインのバランスが良くなってかわいく見えます。全く個人の感想ですが。


”Nest Doorbell (Battery type)”、”Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)”共通の感想は以下のとおりです。
※私はサブスク”Google Nest Aware”を契約しており、その上での感想となります。


1)サブスクが高価でどんどん値上がりしている点が最大の不満点
サブスク無しだと過去3時間分しか録画した動画を確認することができません。"Google Nest Aware"を契約すると録画が30日間保存され、顔認識も使えるようにななりますが月額1,000円/年契約で年額10,000円は高すぎかなと思います。
私が2021年にNest Doorbell (Battery type)を購入した時には確か月額600円/年契約で年額6,300円でしたが、2024年の更新時には月額800円/年契約で年額8,000円に値上がりし、7月に2025年も値上げするよー次の更新時は月額1,000円/年契約で年額10,000円だよってメールが届きました。サブスクについては更に後述したいと思います。


2)顔認識の精度はイマイチ
既に認識済みの人物がドアベルの呼び出しボタンを押した場合、Nest MiniやNest HUBは「〇〇さんが玄関(※玄関の部分は自分がドアベルに付けた名前)にいらっしゃいました」としゃべってくれ、スマホへの通知も同様のテキストが表示されますが、顔認識が甘めです。まぁ別にいいかなってレベルですがサブスクが高価なだけにもう少し頑張って欲しいところです。


3)通知の設定を通知先のデバイス別にできると尚良し
我が家にはNest Hubが3台とNest miniが3台設置してあります。
アベルの呼び出しボタンが押されると、Nest miniは「玄関にどなたかいらっしゃいました」と喋り、Nest Hubは「玄関にどなたかいらっしゃいました」と喋りつつ応答画面に切り替わって映像を映してくれます。Nest Hubでは来客に応答できますが、Nest miniでは応答はできません。
で、「呼び出しボタンが押された時にNest HubやNest miniへ通知するか」を設定できるのですが、複数あるNest HubやNest miniへの通知を個別に設定することはできません。全てのNest HubやNest miniに通知されます。
スマホへの通知については「呼び出しボタンが押された時」の他に、特定のモーション(人、車、動物、荷物、なんでもをそれぞれ選択可)を検出した時に通知するか否かを設定も出来ます。しかし複数あるスマホに対してどのスマホへ通知をするかを個別に設定することはできません。
これらが個別に設定できると尚良しだと思います。


4)ウリであるはずの外出中の応答はほとんど使っていない
これはIoT対応ドアベル共通の話になると思いますが、スマホにも通知が来て外出先でも来客に応答できるってのがウリのひとつです。
"Nest Doorbell (Battery type)"の場合は呼び出しボタンが押されてから通知が届くまでに時間がかかる場合があるのでそもそも応答するのが難しいって問題もありましたが、通知のラグが少ない"Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)"であっても、すぐには通知に気づかなかったり、気づいても状況によって応答できないことが多かったりするので、外出中に即応答するってのは結構無理があります。
ただ、応答できなかった場合でも通知を見て録画を確認すれば誰が来たかを確認できるので、必要に応じて連絡を取ったりできるので便利です。


5)全体的にはいいと思う
他のIoT対応ドアベルを使ったことがないので比較はできませんが、アプリは直感的に操作できるし録画の呼び出しもスムーズで使い勝手や性能面、機能面での不満を感じることなく便利に使っています。
特筆するほど凄い機能があるわけでもなければ2)3)で書いた点以外に特別これ以上欲しい機能も無く、ただスマホで応答できたり後で来客やら人を検出した際に録画された映像を確認できたりするだけでも普通のビデオインターホンより格段に便利になり、それが何不自由なく使える使い勝手になっているという感じです。
なんせ我が家では私よりも機械オンチの奥様が気に入って一番活用しているくらいですので(笑)
Nest Doorbell (Battery type)で足かせになっていた「通知が遅い問題」「バッテリー充電されない問題」がNest Doorbell(Wired 2nd Gen)では解消されて本来の良さが発揮できている感じです。


ちなみに"Nest Doorbell (Battery type)"も"Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)"もWi-Fiは2.4GHz帯だけではなく5GHz帯にも対応しています。使う環境によるので難しいところですが、我が家では"Nest Doorbell(Wired 2nd Gen)"とWi-Fi APは外壁ともう1枚屋内でも壁を挟んで2.5mくらい離れていて5GHzでも良好に通信できているので、Wi-Fiの電波強度や感度も悪くなさそうです。

■我が家でのちょっと特殊な使い方

私はスマートホームオタクなので、ひと手間かけて特殊な使い方をしていますのでちょっと紹介しておきます。


1)Androidタブレットを据え置きの応答デバイスとして活用する
Nest Doorbellを普通に使うと、家で据え置きする応答用デバイスとしてNest HUBを使うことになると思います。
Nest HUBであればドアベルの呼び出しボタンが押されると自動的にドアベルの映像が映し出されてマイクボタンを押せば応答できます。
しかしスマホタブレットへはドアベルの呼び出しボタンが押されても通知が届くだけで、その通知をタップするかGoogle Homeアプリを開いてドアベルを選択しないとドアベルの映像も映し出されないし応答もできません。当然と言えば当然なのですが、それゆえにタブレットを据え置き用のドアベル応答デバイスとしては使えないのです。


しかし我が家の玄関ホールにあるシューズボックスの上にはHome Assistantのダッシュボード用タブレットが設置してあります。普段はHome Assistantのダッシュボードを表示しているワケですが、ドアベルの呼び出しボタンが押されて通知が届くと自動的にその通知をタップして、自動的にドアベルの応答画面を開くようにしています。

その方法については前の家に住んでいた時に書いた記事ですが、この記事で書いています。
sympapa.hatenablog.com


2) Home Assistantのダッシュボード上にドアベルのライブ映像を表示する
前述のとおり、シューズボックスの上にはHome Assistantのダッシュボード用タブレットを設置し、普段はHome Assistantのダッシュボードを表示しています。
出かける際などに玄関ドアを開ける前に外の様子を何気なく見たい時もあるので、玄関ホールの人感センサーが人を検出するとダッシュボードの一角にドアベルのライブ映像を2分間表示するようにしています。常時表示でも良さそうなもんですが、どうも連続ストリーミングには時間制限があるのか長時間表示させると気が付いたら映像が固まってしまうので、そのようにしています。


Home Assistantには標準で"Google Nest"インテグレーションが用意されていて、Nest DoorbellやNest Camを接続することが可能です。
www.home-assistant.io
Nest Doorbellの場合、映像ストリーミング(WebRTC)の他、呼び出しボタンが押されたことを取得したり、特定のモーション(人、車、動物、荷物、なんでも)を検出したことを取得したりできます。

■まとめ

"Nest Doorbell(Battery Type)"で不満だった「呼び出しボタンを押してから通知が来るまでに時間がかかる」「電源を常時接続していても氷点下前後まで寒くなるとバッテリーの充電が追い付かなくなる」点はNest Doorbell(Wired 2nd Gen)では解消され、動作面や機能面には満足して気に入って使っています。
要するに大きな不満は「サブスク”Nest Awere"の価格」だけです(汗)
月額600円/年契約で年額6,300円だったのが、機能が何も進化していないのに2024年に月額800円/年契約で年額8,000円、2025年に月額1,000円/年契約で年額10,000円ですからねぇ。年額6,300円でも高いと思いつつ妥協してNest Doorbellを使い始めたのに年に25%のペースで上げられちゃたまらん。5年10年使う内にPanasonicの高級IoTドアホンも買えちゃいます、買わんと思うけど(笑)
せめて、既に契約していたユーザーは更新時の価格を据え置きにするとか、Google OneやYoutube Musicなどのサブスクとセット割引するとか考えて欲しいもんです。


スマートホーム大好き界隈で最近、サブスク無しで実用性が高いと評判が良いドアベル"Aqara Doorbell G4"(G410ってのもあるようですが後継?)です。電源を有線で供給すれば呼び出しボタンを押してから通知までの時間も短いらしく、サブスク無しでもApple CloudやNASに映像を保存可能だそうです。価格も15,000円くらいなので乗り換えてもサブスクの元がすぐに取れちゃいます。

ただ、ちょっと調べた感じだとGoogle Home対応なのにGoogle Nest HUBでは応答できないとかって情報も多く出てきたりとか、我が家では防犯カメラとしてGoogle Nest Camも使っているのでそっちも同時に別のへ乗り換えなくちゃいけないとか、"Aqara Doorbell G4"のデザインが個人的には野暮ったいってかせめて色は白が欲しいけどグローバル版には白がなさそうとか、我が家の場合電源を配線しようとすると壁との間にスペーサー的なモノを自作せんといかなさそうだなとか、乗り換えるには乗り越えなくてはハードルはたくさんあります。
"Aqara Doorbell G4"をお使いの方でGoogle Nest HUBを応答デバイスとして使っている方や、"Google Nest Doorbell"から"Aqara Doorbell G4"へ乗り換えた方はコメントいただけると嬉しいです。


そんなワケでまとめると、Nest Doorbell(Wired 2nd Gen.) はアプリの使い勝手も含めモノはとても気に入ってるけど、サブスクが高くてどんどん値上げするのがとーっても不満で何かいい乗り換え先無い?というお話でした。
それでは。