Sympapaのスマートホーム日記

スマートなんとかはスマートじゃない方法でつくられている

太陽光発電はお得?: 2025年8月の電気代

Sympapaです。


2025年8月の電気代(8月検針相当分)について書いていきたいと思います。

■我が家のスペックなど

電気代に関係しそうな家のスペックなどは下記のとおりです。
・ほぼ大人4名
・多少雪が降る日本海側でギリ6地域
・延べ床面積:35坪(1階:23坪、2階:12坪)
太陽光発電:4.8kW
Ua値:0.44
・C値:0.2
・第一種換気(90%全熱交換)
・オール樹脂ペアガラス窓
・電気の契約は夜間の単価が安いオール電化向けプラン
オール電化(エコキュート,IHヒーター)
・玄関ホールに階段(リビング階段ではない)
エコキュート: 460L
・各部屋エアコン計5台(LDKと居室4部屋)


本当はエアコン各階1台計2台で24Hr稼働を目指したかったところですが、音的な観点からリビング階段にしたくなかったのと、家族の体感気温差が激しいので各部屋エアコンにしました。
その他、電気代に大きく影響しそうなもので家庭によって違いが出そうな消費電力の大きい機器としては、ドラム式洗濯乾燥機(毎日洗濯乾燥使用), セカンド冷凍庫, 除湿機、ハイスペックデスクトップPC×2台があります。
エコキュートは夜間に沸き上げするタイプの従来型ですが太陽光発電をなるべく自家消費するため、翌日の発電予想が20kWh以上の場合は夜間の沸き上げを停止し翌日昼間に沸き上げするようHome Assistantで制御しています。
電気の契約は、夜間の単価が昼間より安価なオール電化向け契約(自由料金)となっています。
家族はほぼ大人が4名ですが、シフト勤務の人がいて夜勤があったり休日がバラバラだったり昼間から深夜まで誰かが活動している感じなので、どうしても一般的な家庭より電気の消費が多くなるとは思います。

■Home Assistantによる電気代及び太陽光発電により得した金額の自動計算

太陽光発電のコスト的効果をより正確に知るために、太陽光発電が無かった場合の電気代をHome Assistantを使って自動計算しています。具体的には、電気料金単価の異なる時間帯(夜間、週末昼間、夏季平日昼間、夏季以外の平日昼間)で別々に当月の電気消費量を積算し、それぞれの単価を掛けて太陽光発電が無かった場合の電気代を割り出しています。
但し、太陽光の発電量が多い予報の日には昼間にエコキュートの沸き上げをしていますが、太陽光発電を設置していなければ毎日単価の安い夜間に沸き上げしているはずなので、エコキュートの消費電力分は全て夜間の単価で計算するようにしています。
そして、買電量も同様に単価の異なる時間帯別に積算して実際の電気代も計算し、差額を計算することで太陽光発電によってお得になった金額も算出しています。
通常は太陽光パネルが無かった場合の電気代を計算するには消費した時間帯を問わず月の合計消費量に平均的な単価を掛ける方法になってしまうと思うので、それより正確に太陽光発電のコスト的効果を知ることができるはずです。


Home Assistantを使った電気代自動計算構築についてはここらへんの記事に書いています。
sympapa.hatenablog.com
sympapa.hatenablog.com


Home Assistantを使ったエコキュートの昼間沸き上げ制御構築についてはここらへんの記事に書いています。
sympapa.hatenablog.com
sympapa.hatenablog.com

■Home Assistantによる2025年8月の消費量,発電量,買電量,売電量, 金額の概略

2025年7月(8月検針相当分)の概略は以下のとおりでした。
期間: 2025年7月16日~8月15日
補助金: 2円/kWh
消費量: 889kWh
買電量: 495kWh
発電量: 721kWh
売電量: 327kWh
自家消費量: 394kWh
買電に対する電気代計算値: 13,991円
太陽光が無かった場合の電気代計算値: 25,887円
売電額計算値:5,232円
実質の電気代(電気代-売電額): 8,759円
今月太陽光でお得になった金額: 17,128円
自家消費率[(発電量-売電量)/発電量]: 54.7%
自給率[(発電量-売電量)/消費量]: 44.3%


当期間は補助金が2(円/kWh)ありました。消費量を前月(前期間)と比べると876kWh→889kWhと若干増えましたが、消費量に対する電気代計算値(太陽光がなかった場合の電気代計算値)は27,102円→25,887円と減っています。買電量は508kWh→495kWhと少し減って買電に対する電気代は15,415円→13,991円となりました。バラマキは良くないと思っていますがありがたや。でもそれより再エネ賦課金をなんとかして欲しいものです。過去に何回も書いている気がしますが(笑)


前述したとおり発電量の予測が20kWhを超えた日にはエコキュートを昼間に沸き上げするようHome Assistantで制御しているのですが、当期間は昼間に沸き上げした日が24回となり前期間(前月)に引き続いてなかなか多かったです。
しかしふと思いましたが、当期間は補助金が2円/kWhあり夜間電力単価と売電単価の差が小さくなるので、果たして日中にエコキュートの沸き上げをしたことでどのくらいお得になっているのか、エアコン稼働もガンガンなので日中にエコキュートを沸き上げすることで消費量が発電量を超えて単価の高い日中の買電量が多くなってしまいひょっとすると損しているのではないか?という疑問が湧いてきてしまいました。ドキドキ。。。なのでちょっと計算してみます。


我が家の電気の契約は、夜間(20時~8時)に単価の安いオール電化プランです。夜間の単価が安いオール電化プランは太陽光発電の拡大にともない日中の電力に余力が出てきているせいか電力各社は以前と比べて夜間の単価を高くして日中の単価を安くしてきているようですが、我が家で契約している電力会社のエリアは大半が積雪のある地域で太陽光発電が他の地域と比べて拡大していないのか、今のところそういった動きはありません。
当期間の場合、実質の単価(単価+燃料費調整単価(補助金含む)+再エネ賦課金)は、夜間で21.19(円/kWh)、週末昼間で28.01(円/kWh)、平日昼間で34.08(円/kWh)でした。売電単価は16(円/kWh)です。


エコキュートが日中に消費していたのは42.2(kWh)だったのでこの分を夜間に買電していたとし、エコキュートが日中に沸き上げしていた時間帯に買電したのは週末が1.32(kWh)、平日が7.21(kWh)だったのでこれらを買電していなかったとして計算した電気代は14,616円で当月の電気代と比べて+625円となり、つまり日中に沸き上げしたことで電気代は625円安く済んでいたということになります。
一方、エコキュートが日中に消費した42.2(kWh)からエコキュートが日中に沸き上げしていた時間帯に買電した8.53(kWh)を引いた33.7(kWh)はプラスで売電できていたはずなのでそれを計算すると売電額は5,803円となり、エコキュートを日中に沸き上げしたことで売電額は571円マイナスになっていたことになります。
電気代から売電額を差し引いた実質の電気代でみるとエコキュートを日中に沸き上げしたことによる効果はなんと。。。一か月間で54円だったという計算結果となりました(笑)
ちなみに補助金2(円/kWh)が無かったとして計算してもひと月での効果は123円でした(笑)


ってかそんなややこしい計算をしなくても、この期間のエコキュートの消費量:55.8(kWh)に夜間の買電単価:21.19(円/kWh)と売電単価:16(円/kWh)の差額:5.19(kWh)をかけると289.6円にしかならず、エコキュートの沸き上げを100%太陽光で賄えたとしても、夜間に買電して沸き上げしたのと比べて最大で289.6円しかお得にならないのです。
実際には日中沸き上げしていた分を夜間に沸き上げすると気温が低くて沸き上げに必要な消費電力が増えるはずなので、もうちょっとプラスで効果が出ていたと思われますけど、実際が54円しかお得になっていないワケですからね。。。まぁFIT期間中の夏場はこんなもんでしょう。。。

発電予想が外れたりエコキュートと他の家電の消費が重なってたくさん買電してしまうリスクを考えると、次の期間は補助金も増えるしあまり日中に沸き上げしないようにしてみようかってことで、日中に沸き上げしようと判断する閾値の設定を20(kWh)から一気に27(kWh)まで引き上げました。これで様子をみようと思います。


あと、日によって生活パターンが違うので一概には言えませんが、グラフで見てみると発電量の多い日はエアコンの消費量が増える傾向にあるようです。日照が多い日は基本的に暑くなるので当たり前っちゃ当たり前ですが。。。
現状、我が家では採用していないのですが、これをみると巷で流行っている(?)エアコン室外機用の遮熱シートとかドレン水の気化熱を利用した温度低減を試してみたくなってきました。
そして、夏のエアコンによる電力消費は、唯一直接的に太陽光発電の恩恵を受けることができるなって思います。
基本的にはエコキュートや夏以外のエアコンは、消費電力が増える時期に発電量が減って消費電力が減る時期に発電量が増えるというジレンマがありますからねぇ。

■電力会社による請求と売電収入

電力会社からの請求の対象期間は6月17日~7月16日でした。Home Assistantで計算している期間(6月16日~7月15日)と1日ズレているので一致はしません。
買電量:523kWh
売電量:353kWh
電気代:14,595円
売電額:5,648円
実質の電気代(電気代-売電額): 8,947円

■時間帯単価別の詳細

Home Assistantによる積算・計算の詳細を表にまとめています。こんな風に単価別に買電量・消費量を積算し計算させています。
今回(ってか当面)Home Assistantが積算・計算した値を手動で拾ってスプレッドシートに入力していますが、Home AssistantにはGoogle sheetインテグレーションがあるので、その内自動でスプレッドシートに入力されるようにしたいなぁと思ってます。って書きはじめてからどんだけ経ったっけ?(汗)

■まとめ

そんなワケでFIT期間中の夏場は、エコキュートを日中に沸き上げしても大してお得にならんとゆーのが今回のメインのお話でした。
それでは。