Sympapaのスマートホーム日記

スマートなんとかはスマートじゃない方法でつくられている

戸建て住宅のコンセントはここにあると便利(スマートホームオタク目線)


Sympapaです。


住宅系YouTuberさんの動画などで「戸建て住宅を建てるならここにコンセント付けとけ」的なコンテンツをちょいちょい見かけます。
我が家も家を建てる際にそういったコンテンツを参考にさせて貰いましたが、私は後でDIYスマートホーム化するのでそのための配置も考えてコンセントを設置して貰いました。
住んでみて「ここはコンセント付けといて良かった」とか「ここにも付けときゃ良かった」など思うことは色々あるので、今回はそのことについて書こうと思います。コンセント以外にもLANケーブルの配線の話なんかも書いていきましょう。
後からコンセントを追加したりLANケーブルを配線したりするのは大変なので、これから家を建てる方は参考にしていただけるとうれしいです。


■リモコンニッチ

現在家を建てる場合、エコキュートなどのリモコンを設置する場所にニッチを採用するのが標準的かと思います。
我が家ではLDKに大きめのニッチを作って、そこにエコキュートと玄関ドアの電気錠操作盤の他、Home Assistantのダッシュボード用タブレットGoogle Nest Hub、太陽光システムのディスプレイを設置しています。ニッチにはマグネットがくっつく下地を採用しダッシュボード用のタブレットはマグネットでニッチにくっつけてあります。

最初はニッチの目立たないところにコンセントを設置し電源を確保しようと思いましたが、ニッチの裏側が収納になっているのでその収納の中にコンセントを設置し、ニッチの目立たない場所と収納を繋ぐ貫通穴を設け、そこにケーブルを通してニッチに設置したデバイスの電源を確保しています。
ニッチにコンセントを付けていたらアダプタなどが隠蔽できずゴチャゴチャになっていたと思うので、これはスマートホームオタク的には大正解でした。ニッチの裏に収納がある間取りの場合に限定されますが、ニッチに色々デバイスを設置したいという方はこの方法はおススメできます。


また、玄関ドアの電気錠操作盤は電気錠をHome Assistantから制御するためにESP32を接続しています。このESP32も収納の中に設置するために、玄関ドア電気錠操作盤とESP32を接続するためのケーブルを収納内に通せる穴も作って貰いました。

■インターネット関連デバイスの置き場と有線LAN

我が家ではリビングにある収納の最上部にインターネットのONUWi-Fiルーターを設置していて、Home AssistantのサーバーであるミニPCと2台ある内の1台のZigbeeコーディネーターもここへ設置しています。冷却的には最上部ではない方が良いのですがそこまで熱くなることもありません。
当然ながらここにはコンセントを設置してありますが、ここを起点にリビングのテレビの近くと別の3部屋へLANケーブルを通すPF管を設置してあります。

もはやWi-Fiの速度が1Gbpsを超えているしメッシュのようなテクノロジーもあるので有線LANなんて不要なのかもしれませんが、個人的には4Kの動画を安定してストリーミングするには1Gbpsであっても有線の方が良いと経験的に感じているのとメッシュって結局のところ中継だから帯域喰うんでしょ(実は全然なんも調べていないし解ってないけど)って思っているのと、スマートホームオタク的にはたくさんWi-Fi接続のデバイスを使うため出来るだけWi-Fiの帯域を空けておきたいので、有線で接続可能なデバイスはできるだけ有線LAN接続しています。
Wi-Fi APは1台だと家の隅々まで電波が十分な強度で届かないので、2階にもWi-Fi APを設置しそれは有線LANで接続してあります。


後悔ポイントとしては、防犯カメラの設置用に屋外に有線LANを配線しなかったことです。特にWi-Fiの電波が届きにくい屋外の防犯カメラはできるだけ有線LAN接続した方が良いと思います。有線LAN接続の場合、PoE(Power on Ethernet)に対応しているカメラも多く、LANケーブル一本で通信も電源もいけます。
イマドキのLow Eガラスの窓などは電波を通しにくいですし、外壁がガルバリウム鋼鈑だったりすると尚更電波を通しませんし、透湿防水シートがタイベックシルバーなどのアルミ蒸着タイプだったりすると電波を通しにくくなるようです。
無線(Wi-Fi)の防犯カメラを設置する場合でもカメラの設置場所をあらかじめ考えておいて、Wi-Fi APをなるべくカメラを設置する場所の近くに設置できるようにし、屋外の高い位置に電源を設置しておいた方が良いと思います。

■玄関(屋内側)周辺

我が家のシューズボックスはフローティングタイプなのですが、玄関にGoogle nest Miniを設置したかったのでシューズボックスの下の壁にコンセントを設置しました。
結果的にはGoogle Nest Miniだけでなく、後から、電源の必要な玄関照明自動化用のミリ波人存在センサーをシューズボックス内に設置したり、ダッシュボード用タブレットをシューズボックス上に設置したり、シューズボックス下に間接照明を設置したり、クリスマスの時期にはシューズボックスの上にミニクリスマスツリーを設置したりしたので、シューズボックスの下の壁に設置したコンセントはそれらの電源として大活躍しています。

シューズボックスの天板と底板にホールソーで穴を開けて配線を通し、ミリ波人存在センサーはシューズボックス内部に設置して隠蔽しています。

家を建てる時には思いつきませんでしたが、シューズボックス内にコンセントを設置しておいたら更に良かったかなと思っています。でも既製品のシューズボックスの場合はそれを加工しなきゃいけないから住宅会社から却下されそうですけど。造作のシューズボックスの場合はハードルは低いかもしれません。
いずれにしても玄関照明の自動化用のセンサーは来客時に立ち話をすることを考えると赤外線人感センサーだと立ち話中に消えてしまう場合があるのでミリ波人存在センサーを使った方が良いですし、ちょっとしたアクセサリ照明などを置きたくなる場合もあるので、それらの電源確保のためにシューズボックス周りの隠蔽できる場所に電源を取れるようにしておくのはおススメです。

■トイレ

1階のトイレには既製品のカウンター付手洗いを設置しています。自動水洗にしたので手洗い下の収納の中にたまたまコンセントが設置されていたのですが、これが照明を自動化するためのミリ波人存在センサーを設置するのに役立ちました。

現在においてはスマートホームオタクの方がトイレの照明自動化をDIYされる場合、可能な場合はミリ波人存在センサーを設置されると思いますが、多くのミリ波人存在センサーは有線での電源確保が必要なのでトイレの収納内など隠蔽できる場所にコンセントを設置しておいた方が良いと思います。
扉付きの収納じゃなくても、高いところに棚を設置する場合などはその奥の壁にコンセントを設置しておくのも良いと思います。
どの家でもトイレの奥に便座用コンセントは設置されると思いますが、そこから電源を取ると配線やデバイスを隠蔽できずごちゃごちゃしますし掃除の時に邪魔になります。
我が家でも2階のトイレでは便座用コンセントから電源を確保してミリ波人存在センサーを設置していますが、やはり隠蔽できるようにコンセントを設置しておけば良かったと後悔しています。

■収納

スマートホーム化に関係なく以下のような目的で収納内にコンセントを設けるのは最近のトレンドのようで、我が家では1階に5箇所収納がありますが内3箇所にはコンセントを設けていて活躍しています。
・ロボット掃除機の電源
・コードレスクリーナーの充電用電源
・セカンド冷凍庫の電源


ロボット掃除機のステーションを設置するスペースを設けるのは一般的になっていますが、最近の多機能化したロボット掃除機のステーションは巨大なので収納に設置して収納のドアの下を150mm~200mmくらい開けておくのがトレンドになっており我が家でもそれを採用しました。コードレスクリーナーの充電もその横で出来るようにしています。


我が家では収納のスペース的に実現できませんでしたが、プリンターをお持ちの方はプリンターも収納内に設置できるようにした方が良いと思います。アレはデザイン的にインテリアに溶け込まないので。。。
その他、後で収納内に照明を付けたくなった場合も活躍しそうですし、収納内にカメラやモバイルバッテリーなどの充電基地を作りたくなった場合も充電器を常時置いておけるので便利そうです。全ての収納にコンセントを設置しておいた方が良いかも。。。と思うくらいです。
あと、先に書いたのと重複しますが、間取りによっては追加のWi-Fi APを設置できるように収納内にLANケーブルを引けるようにしておいた方が良いかもしれません。

LDK

LDKのコンセント配置は悩ましいところです。
まず、これも定番になっているとは思いますがダイニングテーブルの傍にはホットプレートなど用にコンセントを設置しておくと便利です。
悩ましいのはスマホの充電です。充電しながらスマホを使用する時も多いですしね。脚付きの座面の下に空間があるソファーを設置するのであれば、その下に床コンセント設置しておけば充電機とケーブルも繋ぎっぱなしにしておけるので便利だと思います。でも繋ぎっぱなしだとロボット掃除機が引っ掛けないか注意が必要ですが。。。
我が家は畳リビングを採用していて脚の無いローソファーを置くつもりだった(実際そうなっている)ので床コンセントは採用しませんでした。ダイニングからローソファーまでの範囲をカバーできるようにキャスター付きの充電ステーション(?)を作って置いています。
充電ステーションの中身は200WのPD充電器でノートPCとスマホ3台までを同時に高速充電できるようにしています。


LDKの照明については、ダクトレールをリビング、ダイニング、キッチンに設置して大半の照明はダクトレール設置にしました。天井がごちゃごちゃするかなと思っていましたが、特にリビングの上は折り上げ天井になっていて天井高が高いこともあり気になりません。照明の数や位置を自由に変えられるしスマート電球が使えてHome Assistantを使ってリーズナブルに調光システムが組めたしとても気に入っています。
ダクトレールにコンセントを設置することも可能なので、私は実施していませんがミリ波人存在センサーを天井に設置したりする時に電源も取りやすいと思います。
またフックも付けられるので観葉植物を引っ掛けたりすることも出来ます。
スマートホームオタク的にはダクトレールはおススメです。


■ドアベル用電源配線

スマートホームオタクの方は、住設のインターホンではなくIoTに対応していて安価なアフターマーケットのドアベルを設置したい方も多いのではないでしょうか?
我が家ではGoogle DoorBell (Wired)を使っています。
バッテリー式のものも存在しますが、今から家を建てるのであれば有線で電源を取れるようにしておくのがおススメです。
我が家では、ドアベルの電源用の配線を設置して冷蔵庫を置くスペースの上の壁から配線を室内へ引き込んで貰い、近くにドアベル電源用のコンセントを設置して貰いました。
配線にチャイムとACアダプタを接続しACアダプタをそのコンセントに挿しています。
チャイムを取り付けるのでその音が聞こえやすいようにあえて室内へ配線を引き込んで貰いましたが、収納の中でも良かったかなと思っています。

■屋外

屋外のコンセントは屋内よりも設置費用が高いのでむやみに数を増やせないしどこにつけるか悩ましいところです。

我が家ではカーポート近くに200VのEV用コンセントが1つと将来200V化できる100VのEV用コンセントが1つ、普通の100Vコンセントを庭の近くとカーポートの近くに1つずつ設置しました。
家の設計段階では検討から漏れていましたが、カーポートに照明を設置することになり100Vの電源が必要になったので、カーポートの近くに普通の100Vコンセントを設置しておいたのは正解でした。
後悔ポイントとしては、防犯カメラ用の電源用コンセントを設置しなかった点です。家を建てる時には、防犯カメラ用の電源と有線LAN配線の設置も検討に入れておくと良いと思います。
その他、外で電源を使うものとしては「高圧洗浄機」「バッテリー式ではない電動芝刈り機」「BBQの時に使う照明など」が思いつくので、それらも想定してコンセントを設置すると良いと思います。


スマートホームオタク的には屋外の照明もDIYで自動化したいところですが、前に住んでいた家で屋内で使用する人感センサーを使って屋外の照明を自動化するために複数の人感センサーを試してみましたが感度的に微妙な結果でした。現在の家では住設の屋外用人感センサー付照明を採用しましたが人感センサーがとてもうまく機能します。屋外においては住設の人感センサー付屋外照明を選んでおくのが無難かなと思っています。

■壁スイッチのニュートラル線

日本の住宅の大半は壁スイッチにニュートラル線が標準では配線されていないので、スマートホームオタク的には「後でスマート壁スイッチに交換することを想定してニュートラル線を配線しておいた方が良いかな?」と悩まれる方もいらっしゃると思います。私もそうでした。
結果的に我が家ではニュートラル線を配線して貰わなかったのですが、私の環境ではニュートラル線が無くても困っていません。
そもそもほとんどの箇所で後付けのスマート照明を設置できるように、シーリングかダクトレールを設置して照明を施主支給にするか、ダウンライトの場合はスマート電球に交換できるように「電球式」を採用しました。(※但し、電球式ダウンライトは絶滅危惧種なので採用するハードルは高いかもしれません。)
なのでほとんどの箇所の壁スイッチにはカバーを付けて常時オン運用になっています。
一部の照明はLED一体型ダウンライトを採用したので壁スイッチをスマート壁スイッチに交換していますが、今日ではニュートラル線不要のスマート壁スイッチも結構ラインナップがあるのであまり困らないと思います。
但し、換気扇のスイッチをスマートスイッチに交換する場合はニュートラル線が必要になるため、後で換気扇をスマート化することが想定される場合、換気扇だけはニュートラル線を配線しておいて貰った方が良いと思います。スマート化以外にもタイマー付きスイッチなどに交換したくなったりするとニュートラル線が必要になります。

■不要だったコンセント

住んでみて不要だったと思うコンセントもあったりします。
2階のホールにコンセントを設置したのですが全く使っていません。確か住宅会社との打合せの際に「深夜にトイレへ行く際のセンサー照明を設置する用として需要が多い」と聞いて何となく設置して貰いましたが、照明を自動化しているし掃除機はコードレスだしで将来的にも全く使用する気配がありません。
後はLDKに2箇所くらい使っていないコンセントがありますが、模様替えしたり扇風機を移動させたりってのを考えると全く不要とも言い切れない感じです。
スマートホームオタク的には通過するだけの廊下などの場所で照明を自動化する計画であれば、コンセントは不要だと思います。

■まとめ

そんなワケで今回は戸建て住宅のコンセントの配置についてスマートホームオタク目線で書いてみました。
それでは。