Sympapaです。
2025年5月の電気代(5月検針相当分)について書いていきたいと思います。

■我が家のスペックなど
電気代に関係しそうな家のスペックなどは下記のとおりです。
・ほぼ大人4名
・多少雪が降る日本海側でギリ6地域
・延べ床面積:35坪(1階:23坪、2階:12坪)
・太陽光発電:4.8kW
・Ua値:0.44
・C値:0.2
・第一種換気(90%全熱交換)
・オール樹脂ペアガラス窓
・電気の契約は夜間の単価が安いオール電化向けプラン
・オール電化(エコキュート,IHヒーター)
・玄関ホールに階段(リビング階段ではない)
・エコキュート: 460L
・各部屋エアコン計5台(LDKと居室4部屋)
本当はエアコン各階1台計2台で24Hr稼働を目指したかったところですが、音的な観点からリビング階段にしたくなかったのと、家族の体感気温差が激しいので各部屋エアコンにしました。
その他、電気代に大きく影響しそうなもので家庭によって違いが出そうな消費電力の大きい機器としては、ドラム式洗濯乾燥機(毎日洗濯乾燥使用), セカンド冷凍庫, 除湿機、ハイスペックデスクトップPC×2台があります。
エコキュートは夜間に沸き上げするタイプの従来型ですが太陽光発電をなるべく自家消費するため、翌日の発電予想が20kWh以上の場合は夜間の沸き上げを停止し翌日昼間に沸き上げするようHome Assistantで制御しています。
電気の契約は、夜間の単価が昼間より安価なオール電化向け契約(自由料金)となっています。
家族はほぼ大人が4名ですが、シフト勤務の人がいて夜勤があったり休日がバラバラだったり昼間から深夜まで誰かが活動している感じなので、どうしても一般的な家庭より電気の消費が多くなるとは思います。
■Home Assistantによる電気代及び太陽光発電により得した金額の自動計算
太陽光発電のコスト的効果をより正確に知るために、太陽光発電が無かった場合の電気代をHome Assistantを使って自動計算しています。具体的には、電気料金単価の異なる時間帯(夜間、週末昼間、夏季平日昼間、夏季以外の平日昼間)で別々に当月の電気消費量を積算し、それぞれの単価を掛けて太陽光発電が無かった場合の電気代を割り出しています。
但し、太陽光の発電量が多い予報の日には昼間にエコキュートの沸き上げをしていますが、太陽光発電を設置していなければ毎日単価の安い夜間に沸き上げしているはずなので、エコキュートの消費電力分は全て夜間の単価で計算するようにしています。
そして、買電量も同様に単価の異なる時間帯別に積算して実際の電気代も計算し、差額を計算することで太陽光発電によってお得になった金額も算出しています。
通常は太陽光パネルが無かった場合の電気代を計算するには消費した時間帯を問わず月の合計消費量に平均的な単価を掛ける方法になってしまうと思うので、それより正確に太陽光発電のコスト的効果を知ることができるはずです。
Home Assistantを使った電気代自動計算構築についてはここらへんの記事に書いています。
sympapa.hatenablog.com
sympapa.hatenablog.com
Home Assistantを使ったエコキュートの昼間沸き上げ制御構築についてはここらへんの記事に書いています。
sympapa.hatenablog.com
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■Home Assistantによる2025年5月の消費量,発電量,買電量,売電量, 金額の概略
2025年5月(5月検針相当分)の概略は以下のとおりでした。
期間: 2025年4月16日~5月15日
補助金: 1.3円/kWh
消費量: 730kWh
買電量: 430kWh
発電量: 681kWh
売電量: 381kWh
自家消費量: 300kWh
買電に対する電気代計算値: 13,476円
太陽光が無かった場合の電気代計算値: 22,833円
売電額計算値:6,101円
実質の電気代(電気代-売電額): 7,375円
今月太陽光でお得になった金額: 15,457円
自家消費率[(発電量-売電量)/発電量]: 44.0%
自給率[(発電量-売電量)/消費量]: 41.1%
当期間は、発電量の予測が20kWhを超えエコキュートを昼間に沸き上げしようと判断した日は18回でした。かなりいい感じです。
しかし、夜間の気温が結構低かったせいか、数回は明け方にお湯の残量がヤバいと判断する140Lを下回ってしまい緊急で沸き上げを開始する処理が走ってそのまま満タンまで沸き上げしてしまっていました。このため、お湯の残量140Lを下回って緊急で沸き上げをした場合は250Lになったら一旦沸き上げをストップして、お昼に近づいて発電量が多くなったら再度沸き上げをスタートする処理を追加しました。
まぁしかし、エコキュートを18回も昼間に沸き上げしても自家消費率は44%です。発電量が多い時期は基本的に暖かいのでエコキュートの消費電力も減って、発電量が少ない時期には寒いのでエコキュートの消費電力が増えるというジレンマ。あとは、いかに天気の良い日は消費電力の大きい家電の稼働を昼間に回せるかってところですが難しいですね。
■電力会社による請求と売電収入
電力会社からの請求の対象期間は4月15日~5月14日でした。Home Assistantで計算している期間(4月16日~5月15日)と比べて1日ズレているので一致はしません。
買電量:447kWh
売電量:373kWh
電気代:13,841円
売電額:5,968円
実質の電気代(電気代-売電額): 7,873円
■1年間のデータは?
今回は2024/5/16~2025/5/15の1年間のデータが溜まったのでそれをみていきましょう。
消費量: 10,530kWh
買電量: 7,924kWh
発電量: 5,429kWh
売電量: 2,823kWh
自家消費量: 2,606kWh
買電に対する電気代計算値: 225,179円
太陽光が無かった場合の電気代計算値: 305,250円
売電額計算値:45,163円
実質の電気代(電気代-売電額): 180,016円
太陽光でお得になった金額: 125,234円
自家消費率[(発電量-売電量)/発電量]: 48.0%
自給率[(発電量-売電量)/消費量]: 24.8%
年間発電量はパネル1kWあたりにすると1131kWh/kWとなります。
私が住んでいる日本海側で雪が降る県の平均発電量は1108kWh/kWということなので、ほぼ平均どおりでした。ちなみに発電量1位の山梨県は1436kWh/kWということで私が住んでいる県より30%多いそうです。
月毎の電力量は下のグラフのようになりました。(グラフでは発電と売電はマイナスとしています。)

当たり前ですけど、日本海側で雪の降る地域では冬は発電量が少ないのに消費量は多いのも太陽光ジレンマです。
情報ソースにもよりますが、山梨県甲府市では最も少ない月の発電量が最も発電量が多い月の70%前後はあるのに対して、我が家では最も少なかった1月の発電量は最も多かった6月の18%しかありません。
特に日本海側で雪の降る地域は、消費量の多くなる冬に太陽光発電が活躍してくれないのが痛いところです。まぁそれでも回収は十分可能なのですけどね。
パネルに薄っすらでも雪が積もっているとほとんど発電しないので、せめてパネルの上の雪がすぐに滑り落ちるような工夫をした方が良いかもしれません。ご近所にある一条工務店で建てられた家は速攻でパネル上の雪が滑り落ちてますね。屋根全体が太陽光パネルで滑り落ちやすく屋根勾配もしっかり30°以上ありそうです。
金額のグラフは下のようになります。
燃料費調整額(補助金を含む)と再エネ賦課金はそれぞれの単価に反映しています。

■初期投資の回収はどうなる?
我が家の太陽光パネルはkWあたりの単価が割高なMaxeon製で、4.8kW積載して現場管理費と消費税込みで1,845,500円かかっています。
Maxeonは高価なんですが、変換効率が高いので同じパネル面積で1~2割ほど容量が大きいんですよね。我が家の2階の屋根は小さいのでMaxeonを選択して、400Wパネル×12枚の4.8kWとしました。Maxeonはパネルの保証期間が40年間と長く40年目で88.25%の出力保証をしているのが特長ですが、我が家の場合1kWあたり38.4万円かかっており、経済産業省が出している24年度想定費用は1kWあたり25.5万円(さすがに25.5万円×4.8kW=122.4万円は平均的な価格としては安すぎる気がするし周りにもそんなに安く設置した人はいないですが)なので、我が家のはとても高いのですよね。
で、この1年間で太陽光でお得になった金額は125,234円でした。この内、売電金額は45,163円でした。
16円/kWhで売電しているFIT期間中の10年間で回収できるのは1,252,340円です。我が家の環境では積載量4.8kWの場合、システム価格が1,252,340円以下じゃないと10年間では元は取れないってことになります。
10年後以降のFIT期間終了後の売電単価を仮に8(円/kWh)とした場合は、年間の売電金額が2,823*8=22,582円となって1年間の太陽光でお得になる金額が102,652円/年に減る計算です。
我が家の太陽光システムの回収にかかる期間は1,252,340円+(102,652*5.8)=1,845,500円となるため、15.8年ってことになります。
実際には劣化による発電効率の低下の影響も計算する必要がありますが、Maxeonの場合15年経過で初期の95.5%ってことなので、その影響は回収にかかる期間が数ヶ月伸びるかどうかってとこだと思いますが今度ちゃんと計算してみます。
回収に16年かかるとはいえ、それ以降も年間10万円ほどお得でパワコンの交換費用だけを回収すれば良いことを考えると、まぁ30年で100万円くらいは得することにはなりますね。30年で年率1.8%くらい?(笑)
代わりに投資信託でも買った方が。。。みたいな考え方をすると全く太刀打ちできないワケですが、電気代が今後も上がっていくと仮定すれば更に効果は大きくなりますし設置して良かったとは思います。
リスクがあるとすれば太陽光発電の普及によって日中の電力に余裕が出てきているので、日中の電気の単価が下がって夜間の電気の単価が上がると、太陽光発電のコスト的効果が減って回収期間が伸びちゃうことでしょうか。
まぁその時は、発電量が少ない日もエコキュートを毎日昼間に沸き上げしてやれば、日中の買電量が増えてしまってもそっちのがお得になるかもしれません。
ちなみに仮に蓄電池を導入して売電していた分をまるっと蓄電池に充電し夜間に消費していたとすると、夜間の単価: 24.19円をかけて年間68,288円買電が減っていた計算になります。(実際には蓄電池でロスが生じますがその計算は無しで。)
一方、年間45,163円だった売電が無くなるのでそれを差し引いて、蓄電池を導入した場合にお得になるのは年間23,125円、FIT期間終了後でも45,706円にしかなりません。
仮にFIT期間終了後に蓄電池を導入したとしても20年間で914,120円のお得ということになり現在の蓄電池の価格では全く元が取れません。
そもそも蓄電池を導入するならもっと太陽光パネルを載せたいところですが。。。でも2倍載せたところで冬の発電がショボいしねぇ。
■時間帯単価別の詳細
Home Assistantによる積算・計算の詳細を表にまとめています。こんな風に単価別に買電量・消費量を積算し計算させています。
今回(ってか当面)Home Assistantが積算・計算した値を手動で拾ってスプレッドシートに入力していますが、Home AssistantにはGoogle sheetインテグレーションがあるので、その内自動でスプレッドシートに入力されるようにしたいなぁと思ってます。って書きはじめてからどんだけ経ったっけ?(汗)
