Sympapaのスマートホーム日記

スマートなんとかはスマートじゃない方法でつくられている

サウンドバー JBL BAR800(1): 初期レビュー

Sympapaです。


昔は楽器をやっていたこともありオーディオも出来れば良い音のモノが欲しいのですが、音楽をストリーミングで聴くのが世の中のデフォルトになって以降は利便性重視となり、ちょっといいヘッドフォンとソレ用の小さいヘッドフォンアンプを買ったくらいのモンです。
更に1.5年前に家を建てて引っ越したこともあって色々処分したので、我が家には所謂オーディオ機器というものが存在していませんでした。BGMはへっぽこなスピーカーのNest Hubから流し、テレビも内蔵スピーカーで視聴していました。
そもそも、もっぱら家でまともに音楽を聴くってことをしなくなったというのもありますが。


そんなワケで久しく「音に金をかける」ことをして来なかったのですが、先日コストコへ行った際にSonos ERA300っていう空間オーディオスピーカー(?)の音を聴いて、音の広がりが凄いので欲しくなっちゃいました。まぁスピーカーの目の前で聴いてたから凄いと感じただけかもしらんけど(汗)
それで空間オーディオスピーカーを物色し始めたのですが、気がついたらサウンドバーに候補が移りJBL BAR800をポチっていました。


今回はJBL BAR800を購入するまでのお話しと、購入して1週間ほど使った感想などを書いていこうと思います。

JBL BAR800を選んだ理由

LDKで使う用です。音質よりは音の広がり的なことと利便性を重視して選ぶことにしました。音楽をじっくり聴くってことも無くなってしまったのでBGM用として音の広がりが欲しいかなと。そうなるとテレビもサラウンドで視聴できたらいいなと。どのみち音楽も映像もストリーミング再生になるので、ソースの音質もさほど良いわけではありませんし。
そんなワケで下記のような条件で選定しました。
・テレビでも音楽でも使える
・音の広がりが欲しい
Google Chrome Castに対応している
・配線を取り回したくない
・あまり場所を占有して欲しくない
・価格は5万円~6万円前後


最初はSonos ERA300のことを調べ始めましたが、Google党の私はChrome Castに対応していないのは痛いので、似たような空間スピーカーというカテゴリでChrome Castに対応しているSONY SRS-RA5000を検討していました。しかし、位置に関係なくどこにいても良い音がしそうな反面、テレビの視聴時に左右の定位はどうなるんだろうと考え始め。。。。しかもあまり音質の評判が良くないのですよね。まぁ音質重視では無かったはずですが(笑)
で、色々悩んでる内にサウンドバーがいいんじゃね?ってことになりました。しかしここでもChrome Cast対応のモノは限られます。そしてサウンドバーの場合は筐体が薄っぺらいのでサブウーファーは欲しいなってことで条件を満たしているJBL BAR 500が最有力候補に挙がります。実勢価格で63,000円前後。


しかしリアスピーカー無しでどこまで音が広がるのか半信半疑で迷っていたところに、ワイヤレスリアスピーカーを搭載したBAR800のセールが始まって定価99,900円のところをAmazonでは79,900円、楽天市場では実質ですが74,000円ほどで購入出来る状況に。
楽天市場の実質価格だとBAR 500との価格差は1万円ほど。予算オーバーではありますが、無線式バッテリー内蔵リアスピーカーに惹かれてポチッとしてしまいました。
しかしポチって2週間後に今度は3万円引きクーポンが来てかなりショック。。。(笑)

JBL BAR800とは

JBL BAR800は脱着式の無線式バッテリー内蔵リアスピーカー搭載で、無線式サブウーファー(電源は必要)を持つ5.1.2chサウンドバーです。

jp.jbl.com
サブウーファーは25cm径のバスレフタイプで、左右リアスピーカーはフルレンジ、サウンドバー本体にはフロントに左右センターそれぞれに2ウェイスピーカーと上部にDolby Atmos用のイネーブルドスピーカーを搭載しています。

大きな特徴はやはり、脱着式の無線式バッテリー内臓リアスピーカー搭載でサブウーファーも無線なので、配線がごちゃつかず簡単に設置できるしレイアウトの自由度が高い点でしょう。
JBL BARシリーズの現在日本で購入できるモデルは、1000, 800, 500, 300の4モデルがありますが、1000と800にはバッテリー内蔵の脱着式無線リアスピーカーが搭載されています。
兄貴分のBAR1000は大人気のようで7.1.4chでリアスピーカーにもイネーブルドスピーカーを持っています。とても魅力的ですが価格的に断念。


Bluetooth接続してスマホなどから音楽を流すことが出来るのはもちろんですが、音楽ストリーミング再生への対応も充実していて、Chrome Castの他、Apple Air Play、Amazon Alexa MRMに対応しています。あと、取説や公式ページなどには書かれていませんがJBLアプリ上でみる限り、Spotify, TuneIn, Qobuz, Calm Radio, iHeartRadio, Napster, Tidalに対応してるっぽいです。大半は私の知らないサービスですがサウンドバーのくせに音楽ストリーミングサービスへの対応が充実しています。


HDMIの入力は1系統、HDMI eARCが1系統、光デジタル音声入力が1系統、Wi-Fiと有線LANに対応しています。

■というわけで設置

我が家のLDKのテレビ周りは下記のとおりでシンプルな構成です。さすがにBDプレーヤーは4K対応のを買おうかなと思っていたりしますが電気食いすぎだし(笑)

テレビ自体も大概の動画配信サービスに対応していて普段はそれを使っていますがちょっとした制約などがあるので、 Chromecast with Google TV 4Kも使っています。


AV機器を久々に買うので浦島ですが、Dolby Atmosを有効かつ快適に使うにはテレビがHDMI eARCに対応している必要があると購入前に知り、ちょっと不安なままで購入したのでそれについて書いておこうと思います。
我が家のテレビGX-855はARCには対応していますがeARCには対応していません。しかしDolby Atmosには対応しています。


ARCがなんぞ?っていうとAudio Return Channelの略だそうです。従来のHDMIは例えばBDプレーヤーをテレビに繋ぐと映像も音声もBDプレーヤー→テレビへの一方通行だったワケですが、ARCでは下図の例のようにBDプレーヤーの映像視聴時はその映像はテレビへ流れますが、テレビの視聴時は音声をサウンドバー(つまり逆方向)へ流すって具合のことができます。

BD視聴時
テレビ視聴時


Dolby Atomosの音声はデータ量が多いため、一般的にはARCの拡張版であるeARCに対応していないと流せないということになっているようですが、我が家のテレビPanasonic GX855(ARC対応だがeARC対応では無い)の場合は、テレビ内蔵のストリーミングアプリやテレビのHDMI端子に繋いだChrome Cast 4KでDolby Atmos対応コンテンツを再生すると、BAR 800のディスプレイにDolby Atmosと表示されます。我が家のテレビはDolby Atmos対応となっているので可能なのかもしれません。


で、我が家での接続は下図のようになりました。
ただ、そもそも再生するデバイス×ストリーミングサービスの組み合わせによってDolby Atmosに対応しているかどうかが決まり、Dolby Atmosへの対応は結構限定的なようです。このあたりは今度別の記事で書こうと思っています。

■レビュー

・音質
世の中ではサウンドバーは小さい筐体なので音質に対するコスパが悪いと言われてますが残念ながらそこは同感でした。
サブウーファによるキレのある低音は感動しましたが、中高域は7万円するオーディオと考えた場合にはイマイチかなという感じです。まぁサウンドバーなので映画などの臨場感重視だと思うし餅は餅屋かなと思いました。
とはいっても、がっつり音楽を聴きたい時はヘッドフォンでいいし、BGM用としては十分な音質だと思います。
あと、デフォルトでオンになっているスマートモード(サラウンドエフェクト)が音楽を聴くには邪魔かも。スマートモードオフの方が音がクリアになります。しかし後述しますがスマートモードをワンタッチでオフに出来ないのは残念です。
まぁ、そもそものソースが音質の良くないストリーミングですし、音質は好みもあるし素人ですしこの辺にして。。。


2chソースにおける音の広がり
まず、スマートモードオフだと分離したリアスピーカーからは音は出なくなります。
この状態での左右の定位は、頭を低くして耳の高さをサウンドバーの高さに合わせて聴けば距離が2mくらい離れていても結構はっきりしていますが、普通の頭の高さで聴くとはっきりしてはいません。ってか耳の高さをサウンドバーに合わせると音質の印象も変わりますね。良い方向に。まぁテレビ台にベタっと置くんだから無理な話ですが。。。テレビの上に乗せるくらいの高さに設置するとどうなるんでしょ?なんてことを思いました。
先にスマートモードは音質的に邪魔と書きはしましたが、一方でリアスピーカーを分離してリアの位置に常設するのであれば、BGM用としてはスマートモードをオンにしたまま使う方が音の広がりで音質をごまかせるのでアリだと思いました(笑)


Dolby SurroundとDolby Atmosにおける音の広がり
サラウンド効果はリアスピーカーのおかげで絶大です。リアスピーカーの置き場がキマれば凄いサラウンド効果が得られます。
リアスピーカーの置き場によっては不自然になったり効果が薄くなったりするので、そういう意味ではワイヤレスで手軽に色々な場所に置けるのでベストポジションを見つける楽しみがあるのもこの機種の特徴といえます(笑)
Dolby Atmosに関しては上向きのイネーブルドスピーカーも搭載していますが、頭の上から音が降り注ぐなんて感覚はコンテンツ側でかなりDolby Atmos効果を盛っているシーンでくらいしか得られないんじゃないかと思いました。まだDolby Atmos対応コンテンツを少ししかチェック出来ていませんが。。。
メジャーどころのトップガンマーヴェリックだと、終盤の作戦シーンで機体を縦に回転して橋をくぐるシーンがありますが、そのシーンではぐるっと音が回転し上方向からも音が聴こえてきました。
Dolby Atmosについては、もっと色々な対応コンテンツを視聴してからまた書きたいと思います。


・音声ストリーミング
とりあえず我が家ではChrome Castをメインに使うことになるのでChrome Castの使い勝手から。
Google Home上でのBAR 800の名前は家族も覚えやすい「スピーカー」にしました。
Nest Hubに「OK Google! スピーカーで○○をかけて」でBAR 800から音楽を流せます。もちろんアプリからキャストすることも可能です。
ただ再生が始まるまでに結構時間がかかる(5秒以上)のが難点だと思いました。
Alexa castとApple Air Playは少し試してみましたが再生が始まるまでの時間は数秒でした。


・リモコン
付属のリモコンでは、入力切替や音量調整の他、バスのレベル調整(5段階)、リアスピーカーのレベル調整、Dolby Atmosの効果レベル調整などができます。


JBL Oneアプリ
JBL Oneアプリを使って、設定などが出来ます。
初期設定としては、ファームウェア更新、Wi-Fiの設定、ストリーミングサービスの設定、遅延調整、サラウンドのキャリブレーションなどが出来ます。ちなみにWi-Fiは2.4GHz帯と5GHz帯に対応しています。電子レンジの影響を受けたくない場合は5GHzで接続するのが良いですね。
その他、リモコン(物理リモコンと同じ操作が出来る)、7バンドのイコライザの調整、モーメントのサウンド選択(モーメントはアンビエントサウンドを鳴らす機能)、ナイトリスニングへの切替(ナイトリスニングはサウンドバー本体とサブウーファーを無効にしてリアスピーカーをステレオスピーカーとして使う機能)などが可能です。


・不満点
一番の不満点はスマートモードの切り替えですかね。スマートモードについて取説には「サウンドエフェクトにより深みのある音声でTV番組を楽しめるスマートモードがデフォルトで設定されています。サウンドエフェクトに深みを持たせるため、EQとJBLサラウンドサウンドを使用します。」と書かれています。しかし前述したとおり、純粋に音楽を聴きたい時は邪魔かなと。
しかし、リモコンにはスマートモードとスタンダードモードの切り替えボタンが無く、ミュートボタンを3秒以上押してから+ボタンを押すという裏コマンドみたいやなつでスマートモードが無効になるんですよね。JBL Oneアプリでも同様にスマートモードの切り替え機能はありません。
そして、電源を入れる度に強制的にスマートモードに設定されます。
まぁデフォルトで有効になるのは良いとしても、リモコンに切り替えボタンが無いのは不満です。


ただ、Home AssistantにJBL BARシリーズ用のカスタムインテグレーションがあるのを見つけました。
github.com
試してみたところ、スマートモードの状態取得も切り替えも可能です。これを使ってHome Assistantでオートメーションを組めば、例えば、ソースがGoogle Castの時だけスマートモードをオフにするとか、イコライザの設定を変えるとかも可能になります。
Home Assistantとの連携についてはまた後日書きたいと思います。


あとは以下の小さい不満点があります。

  • 前述したとおり、Chrome Castでストリーミング再生が開始されるまでに5秒以上かかる。
  • Dolby Atmos等の音声ソースのフォーマットや入力ソースのディスプレイ表示が切り替わった瞬間しか表示できない。後で表示させる方法が無い。アプリにも表示されない。
  • Wi-Fiを使った操作や機能に絡んで、アプリが接続出来なくなることが稀にある

■まとめ

今回はJBL BAR800の初期レビューを素人なりになんだかんだ書いてみましたが、まとめると「気に入ったわ!」です(笑)
下記の点については後日、別の記事で書きたいと思っています。
JBL BAR800とhome Assistantの連携
Dolby Atmosに対応できるデバイスとストリーミングサービスの組み合わせ
JBL BAR800のリアスピーカー常設(設置方法)



それでは。つづく。