Sympapaのスマートホーム日記

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太陽光発電はお得?: 2024年4月の電気代

Sympapaです。
新居へ入居したのは昨年2023年11月初旬でもう6ヶ月経ってしまいましたが、3月にやっとこさHome Assistantを使って電気代及び太陽光発電により得した金額を自動計算するようにしテストとバグ取りが完了したので、今月から電気代について書こうと思います。


電気代に関係しそうな家のスペックは下記のとおりです。
・延べ床面積:35坪
太陽光発電:4.8kW
Ua値:0.44
・C値:0.2
・第一種換気(90%全熱交換)
・オール樹脂ペアガラス窓
・玄関ホールに階段(リビング階段ではない)
オール電化(エコキュート,IHヒーター)
・各部屋エアコン計5台(LDKと居室4部屋)


本当はエアコン各階1台計2台で24Hr稼働を目指したかったところですが、音的な観点からリビング階段にしたくなかったのと、家族の体感温度差が激しいので各部屋エアコンにしました。
場所はギリ6地域(5地域との境目)で冬は多くはないけど雪がちょこちょこ降ります。
その他、電気代に大きく影響しそうなもので家庭によって違いが出そうな消費電力の大きい機器だと、セカンド冷凍庫, ドラム式洗濯乾燥機(毎日洗濯乾燥使用), ハイスペックデスクトップPC×2台があります。
エコキュートは夜間に沸き上げするタイプの従来型ですが、太陽光発電をなるべく自家消費するため、翌日の発電予想が23kWh以上の場合は夜間の沸き上げを停止し翌日昼間に沸き上げするようHome Assistantで制御しています。
電気の契約は、夜間の単価が安価なオール電化向け契約(自由料金)となっています。
家族はほぼ大人が4名ですが、夜勤がある人や休日がバラバラの人がいたりしてして生活パターンがまちまちで、昼間から夜中まで誰かが活動している感じなので一般的な家庭より電気の消費は多いと思います。

■Home Assistantによる電気代及び太陽光発電により得した金額の自動計算

太陽光発電のコスト的効果をより正確に知るために、太陽光発電が無かった場合の電気代をHome Assistantを使って自動計算しています。具体的には、電気料金単価の異なる時間帯(夜間、週末昼間、夏季平日昼間、夏季以外の平日昼間)で別々に当月の電気消費量を積算し、それぞれの単価を掛けて太陽光発電が無かった場合の電気代を割り出しています。それと、買電量も同様に単価の異なる時間帯別に積算して実際の電気代も計算し差額を計算することで、太陽光発電によってお得になった金額を算出しています。
通常は太陽光パネルが無かった場合の電気代を計算するには消費した時間を問わず月の合計消費量に平均的な単価を掛ける方法になってしまうと思うので、それより正確に太陽光発電のコスト的効果を知ることができるはずです。ですが、後述する課題もあるのであくまでも「はず」です(笑)


Home Assistantを使った電気代自動計算構築についてはここらへんの記事に書いています。
sympapa.hatenablog.com
sympapa.hatenablog.com

■Home Assistantによる2024年4月の電気代計算値

●Home Assistantによる買電量と売電量の積算値
期間: 2024年4月1日~4月30日
・平日昼間: 67.0(kWh)
・ウイークエンド: 15.9(kWh)
・夜間: 371.9(kWh)
・合計: 454.8(kWh)


・売電: 349.0(kWh)


●Home Assistantによる買電に対する電気代計算値と売電額計算値
期間: 2024年4月1日~4月30日
・平日昼間 単価:39.87(円/kWh) * 67.0= 2671.29(円)
・ウイークエンド 単価:33.80(円/kWh)*15.9 = 537.42 (円)
・夜間 単価:26.98(円/kWh)*371.9 = 10033.86(円)
・燃料費調整額 単価:-9.67(円/kWh)*454.8=-4397.9(円)
・再エネ賦課金 単価:1.40(円/kWh)*454.8=636.72(円)
・基本料金 2255.00(円)
・合計 11736.39(円)


・売電金額 単価:16.0(円/kWh)*349.0= 5584.00(円)

■Home Assistantによる2024年4月の太陽光パネルがなかった場合の電気代

●Home Assistantによる消費電力積算値
期間: 2024年4月1日~4月30日
・平日昼間 240.2(kWh)
・ウイークエンド 81.3(kWh)
・夜間 391.8(kWh)
・合計 713.3(kWh)


●Home Assistantによる消費に対する電気代計算値(=太陽光パネルがなかった場合の電気代)
期間: 2024年4月1日~4月30日
・平日昼間 単価:39.87(円/kWh) * 240.2= 9576.77(円)
・ウイークエンド 単価:33.80(円/kWh)*81.3 = 2747.94 (円)
・夜間 単価:26.98(円/kWh)*391.80 = 10570.76(円)
・燃料費調整額 単価:-9.67(円/kWh)*713.3=-6897.61(円)
・再エネ賦課金 単価:1.40(円/kWh)*713.3=998.62(円)
・基本料金 2255.00(円)
・合計 19251.48(円)

■2024年4月の太陽光発電でお得になった金額

期間: 2024年4月1日~4月30日
太陽光なしの場合の電気代: 19251.48(円)- 実際の電気代: 11736.4(円) + 売電5584.00(円) =13099.08(円)
4月は年間を通して2番目か3番目くらいに太陽光での発電量が多い月とされているので、それで13000円ってのは回収期間を考えるとちょっと少ない気がします。(今回は回収については割愛)

■電力会社による請求と売電収入

電力会社からの請求の対象期間は3月14日~4月14日でHome Assistantで計算している期間(4月1日~4月30日)とは半月ズレており、季節的に3月後半と4月前半では太陽光の発電量が増えているため近い金額にはなっていません。
我が家の場合検針日がだいたい毎月15日前後なのでHome Assistantでの計算期間も15日スタートにしても良いのですが、太陽光パネルのモニターは月初から月末までの実績表示になっているのでHome Assistantで組んだ積算に間違いがないかをチェックするためには月初スタートにしておいた方が都合がよいのですよね。
ただ、電気の単価は検針日ベースで(要するに毎月15日前後に)変更されるので、単価が前月から大幅に変更されたりするとHome Assistantで計算される電気代の誤差が大きくなってしまいますね。悩ましい。。。


●電力会社による買電量明細(kWh)
期間: 3月14日~4月14日
・平日昼間: 81(kWh)
・ウイークエンド: 44(kWh)
・夜間: 507(kWh)
・合計: 632(kWh)


●電力会社による請求額(円)
期間: 3月14日~4月14日
・平日昼間: 3229.47(円)
・ウイークエンド: 1487.20(円)
・夜間: 13678.86(円)
・燃料費調整額: -6111.44(円)
・再エネ賦課金: 884.00(円)
・基本料金: 2255.00(円)
・合計: 15423(円)


●電力会社による売電量
期間: 3月14日~4月14日
・売電量: 297(kWh)


●電力会社による売電金額
期間: 3月14日~4月14日
・売電金額: 4752円

■課題

さて、課題に気づいてしまいました。
太陽光パネルの恩恵を最大限にするために翌日の発電量が十分と予想される場合はエコキュートの夜間の沸き上げを強制停止して翌日の昼間に沸き上げする制御を行っているのですが、太陽光パネルがなければ本来は単価の安い夜間に沸き上げするはずなので、太陽光パネルが無かった場合の電気代の計算値は実際に太陽光パネルが無かった場合よりも高くなってしまっています。
これを是正するため、エコキュートの消費電力には全て夜間の単価を掛けて計算する処理へ変更したいと思ってます。
既に処理を組んだのでバグがなければ5月からこっちの数値を使って記事を書きたいと思います。


もうひとつの課題は前述したとおり、電力会社の検針日が毎月15日前後なので実際の単価変更は15日前後なのですが、Home Assistantでの計算は月初~月末となっていて単価も月初で切り替えているので、前月からの単価変更額が大きいとHome Assistantで計算した電気代と実際の電気代の差が大きくなってしまいます。ここは悩ましいところですが、試しに15日~14日での計算もするようにしてみようかな。

■まとめ

記事に関しては次回以降、数値のまとめ方も少し工夫したいと思います。
んで、この季節に13,000円くらいの効果だと太陽光発電のイニシャルコストを回収するのに15年近くかかりそうです。回収に関しては次回以降ぼちぼち書いていこうと思いますが、「損はしないが投資と言うほど大きな得はしない」「どちらかというと長期的に見れば上昇し続ける電気代に対する保険的意味合いが大きい」って感じになるかなと思います。5月からは再エネ賦課金も増額になるし補助金の減額・廃止で単価も上がってくるので、太陽光発電の効果も上がってはくるでしょう。
一方、最近電力会社が「太陽光多すぎて昼間電気が余りがち」と言い出して、電力会社によっては昼間に安くなるプランとか、昼間に電気が余りそうな日には安くするので昼間へシフトしてくれプラン的なのを出してきたので、ぼちぼちと昼間の単価に対して相対的に夜間の単価が高くなってくるんじゃないかと思います。更に、昼間に電気が余っている時に売電できなくなる「出力制御」も増えてくるだろうと言われています。そうすると、逆に太陽光発電の効果は薄れてくるのかもしれません。
5月から再エネ賦課金が増額になるってことからしても、お国は太陽光の布教活動をやめるか蓄電池の布教活動を推し進めた方がいいんじゃない?って感じになっているので、結局、太陽光発電がお得なのかはお国の政策次第ってのが結論になるのかもしれません(笑)


それでは。