Sympapaのスマートホーム日記

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Home Assistant 1年間使用レビュー(1): おススメ構成[ハードウェア編]

Syompapaです。
Home Assistantを使い始めて約1年が経ったのでおススメ構成や使用1年間レビューなんかを何回かに分けて書いていきたいと思っています。

第1回目の今回は、基本ハードのおススメ構成です。
私がHome Assistantを導入しようと決めてから結構悩んだのが「どのハードを買えばいいのか」という点でした。
ググるとセンサー類はZigbee接続のものが良さそうだということになるワケですが、Zigbee接続であってもHome AssistantでZigbeeバイスを接続するのに使用するインテグレーションやアドオンによってサポートしていないデバイスがあったりして、何を買ったら良いのか迷いました。
そんなワケで今回はHome Assistantを導入するのに最初に揃えるであろうハードのおススメ構成を書いていこうかと思います。

■何はともあれHome Assistantを動かすサーバー

Raspberry PI 4Bしか使ったことが無いのですが、たぶんHome Assistantを導入している方の大半はRaspberry PI 4Bを使用されていると思われ無難にaspberry PI 4Bでいいんじゃないかと思います。
私が使用しているRaspberry PI 4Bはメモリ: 4GBモデルで、メモリ使用量は平均的に15%~20%前後です。
大きいに越したことはないですが入手性や予算で2GB or 4GB or 8GBを選べば良いかなと思います。


Raspberry PI 4Bへの電源供給はUSB-Cとなっていますが、電源を供給するアダプタ選びは注意しなくてはいけないみたいです。
Raspberry PI 4B単体では定格1.7Aのようですが、USBやGPIOへの機器接続も踏まえて一般的には3.0A以上の電源を用意することが推奨されています。SSDも1Aくらい流れるものもあるようです。
また電流だけではなくて電圧が低くなるとCPUのクロックが上がらないらしく、Raspberry PI 4B用として売られているものの中には5Vではなく5.1Vとか明記されているものもあります。
Raspberry PI 4B用と謳われているものが良いと思います。
私はHome Assistantを動かしているRaspberry PI 4Bには以前はこのケースとセットで購入した電源を使っていましたが、ACアダプタは5.1V表記です。
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SSD化した現在は5V 4Aのこちらの電源を使用しています。商品説明には、ケーブルやスイッチの抵抗にもこだわりRaspberry Pi4フル負荷で実稼働テスト済みと書かれていて頼もしい感じです(笑)
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■ストレージ

Raspberry PI 4BのストレージはmicroSDカードが標準ですがUSBに接続したSSDからのブートにも対応しています。
Home Assistantを本格運用する予定であれば最初からSSDにすることをおススメします。
速度的に最初はmicroSDカードで事足りますが、あれこれインテグレーションやデバイスを追加していく内に重くなり個人的には速度が欲しくなりました。
また、Home Assistantは細かいログなどをたくさん書き込むので、microSDカードの耐久性的に結構過酷だといわれています。
SATAのM.2 128GBのSSDが3,000円弱、USB接続ケースが3,000円弱で合計5,500円~6,000円程度かかりますが、microSDカードもMLCだと32GBで2,000~2,500円前後しますので、速度と耐久性(microSDカードが壊れた時の交換コスト)も考えるとSSDの方がコスパは良いかなと思います。


私はmicroSDカードで運用開始して1年後にSSDへ移行しました。私が使用しているSSDについてはこちらのページに書いています。
sympapa.hatenablog.com


microSDカードを使用される場合は、Home AssistantではmicroSDカードの耐久性が必要といわれていますのでMLCを使用したものを選んだ方が良いと思います。私はMLCであることが明記されている風見鶏さんで買ったSandisk Industrial 32GBを1年間使用していました。容量的には動画などサイズの大きいメディアを取り扱わなければ32GBで十分だと思います。
paypaymall.yahoo.co.jp


ZigBeeコーディネータ

Home Assistantで人感センサーやドア開閉センサーを接続するならZigBee規格のモノを使用するのが基本になります。
ZigBeeはホームオートメーション向けの無線プロトコルで、ZigBeeを使用するメリットはWi-Fiと比較して省電力なのでセンサー類の電池持ちが良く一般的に小型であることと、センサー類は結構な数になるのでWi-Fi接続だとアクセスポイントの接続可能台数を消費しますがそれが無い点かなと思います。
ZigBee接続のセンサー類を使用するには親機となるZigBeeコーディネーターが必要になります。
ZigBeeコーディネーターには大きく分けるとRaspberry PIのUSB端子に直接挿すUSBタイプとLAN経由で接続するLANタイプがありますが、USB接続のものの方がセットアップが簡単で、かつLANネットワークが死んでもZigBeeネットワークが活きていれば動作し続けるメリットがあります。
Home AssistantでサポートされているZigBeeコーディネータの大半はHome Assistantに対応させるファームウェアを書き込みする必要があり、その大半は書き込みするための専用ケーブルを用意したり場合によってはその接続のためにはんだ付けが必要だったりします。
更に、Home AssistantでZigbeeバイスを接続するのに使用するインテグレーションやアドオンによってサポートしているZigbeeコーディネーターが異るので、私がHome Assistantを導入する際にはどれを選べば良いのかかなり迷いました。


2022年8月現在のおススメは"Sonoff ZigBee 3.0 USB Dongle Plus"で、初心者に優しいZigBeeコーディネータだと思います。
デフォルトのファームウェアのままHome Assistantで使えて、ZHAにもZigbee2MQTTにも対応しています。
sonoff.tech
Aliexpressで検索すれば簡単に見つかり入手性も良好です。
私が購入した時には2,000円以下でしたが、2022年8月現在は円安のせいか(いやそれだけじゃ話合わないか)2,500円~3,000円くらいで購入できます。


もし最新のファームウェアを焼きたくなった場合も、Windows PCのUSBポートに直接挿して簡単に焼くことが出来、更にルーター(リピーター)用のファームウェアを焼くとルーターとして使うことが出来ます。
弱点は、比較的新しいモデルの割に電波が飛ばないことですが、リピーターがあれば問題ないです。
Philips Hueの電球などAC電源を供給するZigbeeバイスのほとんどにはリピーターが内臓されています。
ファームウェアの焼き方はここに書いています。
sympapa.hatenablog.com
sympapa.hatenablog.com

■人感センサー

ホームオートメーションで人感センサーを使わない人はいないのではないかと思います。
私は4種類の人感センサーを使用していますが、価格(約5,,000円)と大きさが許容できれば"Philips Hue"の人感センサーが良いです。
多くの人感センサーは人感検出後のステータス更新間隔が1分となっており人感を検出した後で次にステータスを取得するのは1分後ですが、"Philips Hue"の人感センサーは人感検出後数秒間隔でステータスが更新されます。
また、照度センサーと温度センサーを内蔵していて、日本国内で購入できる入手性もメリットです。
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私が一番多く使用しているのは”Aqura Motion sensor RTCGQ11LM"です。
照度センサーも内臓しており、価格は1個購入で2,000円前後、4個まとめて購入で1個あたり1,700円前後です。
人感検出後のステータス更新間隔は1分ですが、簡単な改造をすると5秒間隔になります。
弱点はZigbee規格の標準に準拠していないという噂で、接続しているのが電球などのルーター(リピーター)の場合、接続しているルーターの電源をOFFにしたり取り除いた時に通常であればすぐに自動的に他のルーターへ再接続してくれるはずなのですが、この人感センサーは他のルーターへ自動的に接続してくれない場合が多い点です。
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人感検出後のステータス更新を5秒間隔に改造する方法はここに書いています。
sympapa.hatenablog.com


他の2種類の人感センサーも一長一短です。ここに4種類の人感センサーのレビューをまとめています。
sympapa.hatenablog.com

■ドア開閉センサー

人感センサーと並んで、ドア開閉センサーはホームオートメーションに必須のセンサーだと思います。
私が使用しているのは”Aqura Door Window sensor MCCGQ11LM"です。弱点と思われる点が無いのでこれしか使ったことがありません。
価格は1個購入で2,000円前後、4個まとめて購入で1個あたり1,500円前後です。
本来のドア開閉の検出以外にも小さいので、クレセント錠の開閉であるとか工夫次第で様々なことに使えます。
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■赤外線リモコンデバイス

私が使用している赤外線リモコンデバイスはNature Remoですが、Home Assistantに標準でインテグレーションがあるBroadLinkの”RM4 Mini”を導入するのが良いのではないかと思います。
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www.home-assistant.io


Nature Remoの場合は日本のガラパゴスバイスなのでHome Assistantとの親和性はよろしくはありません。
ただ、Nature RemoはローカルAPIクラウドAPIともに公開されているのでコマンドを書いてやればHome Assistantから操作することは可能です。ただ、エアコンはIRリモコンがかなり複雑なのでコマンドで制御するのはかなり難しいかもしれません。
sympapa.hatenablog.com


日本人の方が開発されたカスタムインテグレーションもあるので、これを導入すれば簡単にNature RemoとHome Assistantを連携させることが出来、エアコンの制御も簡単に出来ます。
sympapa.hatenablog.com

■照明

基本的に電球はPhilips Hueがおススメです。Zigbee接続でコントロール可能です。照明としての品質も間違いありません。お高いのが難点かな。
E26の電球であれば最近みつけた"LEDVANCE"のコレがZigbee接続で破格のコスパでおススメです。
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シーリングライトであればYeelightがおススメだと思います。
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■スマートプラグ

おススメは日本国内では販売されていませんが、SengledのZigbee接続消費電力モニタ付スマートプラグです。
本来の使い方ではありませんが消費電力をHome Assistantから取得できるので、接続している家電がオンかオフを見分けるのに使っています。
もちろんスマートプラグとして電源をオンオフすることも可能です。
Amazon.comで現在、2個で4,999円+送料1,429円=6,428円となっています。私が購入したのは22年1月でしたが送料込みで2個4,872円でした。円安恐ろしい(汗
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フツーのスマートプラグとしてはTP LinkのHS105も使っています。Home AssistantにはTP Linkのインテグレーションがありオンオフ操作可能なので、オンオフするだけならこっちで良いとは思います。
こっちも2020年7月に購入した時は2個で2,451円でしたが、今は1個で2,300円くらいします(汗
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■というわけで

しかしこうやってまとめてみるとここ半年でずいぶんと物価が上がりましたな(汗
次回は「おススメのインテグレーション」でも書こうかなと思っていますが、どうなるかは書く時の気分次第です(笑)
それでは。