Sympapaのスマートホーム日記

スマートなんとかはスマートじゃない方法でつくられている

スマートホーム: Yeelight シーリングライト YLXD024 レビュー

Sympapaです。
家を建てる計画があるのですが、リビングの照明をイマドキっぽくダウンライトにするか、ひと昔前に主流だった丸いシーリングライトをメインの照明にするかで悩んでいます。
ダウンライトは見た目がスッキリしてオシャレに見えますが、スポット的にしか照らさないので数が多くなり天井が穴だらけになるのが悩んでいる理由のひとつめ。
そしてダウンライトをたくさんつけたとしても壁を照らさないので暗く感じるし、寝っ転がって天井を見ると眩しいしで果たしてリビングの照明としてどうなのかと思っているのが悩んでいる理由のふたつめです。


そして、ダウンライト、シーリングライトいずれを選ぶにしても「照度」と「色温度」が調整出来てHome Assistantから制御出来るものにしたいと考えています。
ダウンライトのことはまた別の機会に書くとして、シーリングライトの場合は赤外線リモコンが付属しているものであれば、Neture RemoなどのスマートIRリモコンを介してHome Assistantから操作することが出来ます。しかしHome Asssistantからシーリングライト側のステータスは取得出来ません。
そんなワケで今回はWi-Fi接続し「照度」と「色温度」の調整やステータス取得がアプリやGoogle HomeやAlexaから出来て、更にHome Assistantにも対応可能なスマートシーリングライト”Yeelight YLXD024"を購入したのでレビューしたいと思います。
家を建てる前なのに購入するのはアレかなと思いましたが、新しい家でリビングの照明としては使わなかったとしても他の部屋に使えますし、照明を決める上では先に買った方が良いと思い購入しました。

■Yeelight YLXD024の仕様

Yeelightは中国のスマート照明メーカーでXiaomi系の企業です。中国のスマート家電メーカーとしては珍しく(代理店を通じてですが)日本で正規販売しています。
今回購入したシーリングライトAmazonでも売っているYLXD024です。
japan.yeelight.com

8畳用で10,000円くらい。Yeelightのスマート電球はかなりコスパが高いのに対し、スマートシーリングライトアイリスオーヤマ製とか+Style製と似たような価格となっていますが、アイリスオーヤマ色温度が固定だし+Styleも色温度の範囲が狭く実質色温度が調整出来ないので、そういう意味ではYeelightが若干コスパが良いかもしれません。あとYeelightはローカルAPIが使えるのがメリットです。
モデル名をググっても日本語以外のサイトではヒットしないので日本専用モデルである可能性が高いと思われます。


【製品仕様】
型番:YLXD024 (8畳タイプ)
専用アプリ:Yeelight
外形寸法:約hφ480× 90mm(スポンジ含まず)
重量:約1.3kg
消費電力:40W
全光束(lm):4700lm
発光効率:115.0lm/W
色温度:3000-6500K
平均演色評価数(Ra):80以上
付属品:アダプター×1/リモコン(コイン電池入り)×1
ご使用に際して:※ご利用にはWi-Fi無線LAN)環境が必要です。 2.4Ghz帯(IEEE 802.11 b/g/n)対応

■本体

「通常モード」と「除夜灯モード」があります。
たくさんのLEDが丸く配置されたタイプですがカバーを付けると割と均一に光ります。


見た目は丸みが抑えられていて少しエッジがあるので購入前も「ちょっとは野暮ったさは少ないかな?」と思ったのですが、まぁ下から見ると普通のシーリングライトです。


-通常モード
照度は無段階、色温度は5段階(最低3000K, 最大6500K)で調整できます。
最大の明るさにすれば8畳の部屋に使用するには十分すぎる明るさです。
ただYeelightの電球もそうですが、色温度が最低(3000K)の時の色味が赤っぽくてあまり綺麗じゃありません。
それより気になるのは最低照度にしてもがっつり暗くならない点です。除夜灯モードではかなり暗くなりますが通常モードの最低照度と除夜灯モードの間にはかなりのギャップがあるので、通常モードでもっと暗くできるようにして欲しかったところです。


-除夜灯モード
除夜灯モードは暖色でかなり暗く光ります。全体が暗く光りお月様みたいな雰囲気で良きです。
除夜灯モードも除夜灯といえる暗さの範囲で照度の調整が出来ますが色温度は変えられません。

■リモコン

厚さ10mm程度、長さ125mm程度のリモコンが付属しています。
すっきりしたデザインはいいんですが、個体の問題なのか表面のマット感にムラがあってチープ感が増しています。でも写真にムラが写らなかった。(汗)


リモコンでは照度が4段階、色温度が4段階の調整となります。最初は「明るさは無段階調整じゃないのか」と思いましたが、操作性を考えるとリモコンはこれくらいが良いと思いました。明るさはリニアな変化ではなく1%, 10%, 40%, 100%のステップで変化するのも痒いところに手が届く感があって良きです。

リモコンの通信はBluetoothなんですが、ペアリングは本体の主電源を入れた直後にリモコンの「除夜灯」と「30分」のボタンを同時に長押しするという方法です。壁スイッチの無い和室なんかの照明として使うとペアリングする作業はなかなか難しい鬼仕様です(笑)
アプリからもペアリングモードに入れるようにして欲しいなぁ。

■アプリ

アプリについては過去のYeelightの電球のレビューにチラっと書いたので割愛します。
時刻を指定した点灯とかシーン作成とかシーケンスを組むとか思いつくことは大抵出来ると思います。
ただ、照度や色温度の設定を点灯させずに裏で変えることが出来ないので、手動(あるいは人感センサー等により外部から自動)でオンにした時の明るさや色温度を時間帯によって自動で変えることが出来ません。それをやろうとすると指定の時刻に一旦自動で点灯して照度と色温度を変えてすぐにオフにするシーケンスを組むことになり、指定の時刻に一旦点灯してしまいます。まぁPhilips Hueのアプリでも同じですが。
Home Assistantであれば、点灯する時に時刻をチェックしてそれを条件に照度や色温度を変えることが出来ます。

Google Home対応

Yeelightのアカウントを連携すればGoogle Homeから操作できます。
今のところ使用できることを確認できた音声操作は以下のとおりです。

  • 電気を つけて/消して
  • 電気を 明るくして/暗くして(50%くらい未満では15%単位、50%くらい以上では30%単位?)
  • 電気の明るさを〇%にして
  • 電気を 白熱灯(電球色)/クールホワイト (白色)/昼白色/アイボリー/昼光色にして

アプリやNest HUB上ではクールホワイト/昼白色/ウォームホワイト/アイボリー/白熱灯/キャンドルライトの6色が表示されますが、この内、ウォームホワイトとキャンドルライトの2色には非対応のようです。画面からの操作では非対応のウォームホワイトとキャンドルライトを選ぶといずれも白熱灯になりますが音声操作の場合は「対応していません」と言われます。
一方、音声操作の場合、アプリやNest HUB上では表示されない「昼光色」が使えます。なので音声操作だと5色を呼び出せることになります。
また今のところ除夜灯にする音声コマンドは見つかっていません。これは欲しい気がしますね。

■Home Assistantで使う

YeelightはローカルAPIが使用でき、ローカルでHome Assistantから制御出来ます。
Home Assistant自体に標準でYeelightインテグレーションが用意されていますが、今回購入したYLXD024は色温度が3000K-6500Kの範囲なのに対してHome Assistant標準のYeelightインテグレーションでサポートしている全てのシーリングライト色温度は最低2700Kなので、色温度を調整するスライダーを色温度最低付近にすると3000Kを下回ってしまいエラーが発生しました。

自力で設定が必要になりましたがHome Assistant標準のYeelightインテグレーションの中身を弄るのは困難なので、Yeelightのカスタムインテグレーション(というか標準インテグレーションのがベースみたいですが)をインストールして設定を弄ることにしました。
github.com


1)HACSのインストール
SSHアドオンを起動してHACSダウンロードスクリプトを実行するだけです。たぶんインストール後に再起動が必要だと思います。

wget -O - https://get.hacs.xyz | bash -

2)HACSを起動して"Integlations"を開きます。

3)右上の3ドットボタンを押し、"Custom repositories"を押して
https://github.com/ykmn/hacs-yeelight_v2を追加します。

4)HACSのメイン画面に戻り、右下の"Explore & Download repositories"を押し"Yeelight"で検索します。

5)"Yeelight_v2”が見つかったら選択して、"Download this repositories with hacs"を押します。

6)ダウンロードが終わったら指示に従ってサーバを再起動します。

7)設定→インテグレーションと進み、右下の”インテグレーションを追加"を押して"yeelight_v2"を検索し"yeelight_v2"を選びます。

8)YLXD024のIPアドレスを指定してセットアップを進めます。モデルはとりあえず適当に”Ceiling4"とかを選んでおきます。

9)このままでは、Home Assistant上のスライダーで色温度を最低付近にするとエラーが出ます。
デフォルトで登録されているシーリングライトは全て最低の色温度が2700Kであるのに対しYLXD024の最低は3000Kであるため、3000Kを下回った時にエラーが出るようです。
ファイルエディタで"/config/custom_components/yeelight_v2/python_yeelight/yeelight/main.py"を開きます。
各モデルの設定が記述されているので、新しいモデルとして以下の記述を追加するか、どうせ使わないモデルの照度範囲を編集するかします。私は"ceiling24"というモデルとして追加しました。

   "ceiling24": {
        "color_temp": {
            "min": 3000,
            "max": 6500
        },
        "night_light": True,
        "background_light": False

7)再び設定→インテグレーションと進み、YLXD024を設定済みのyeelight_v2を開いて"設定"を押します。

8)モデル名を6)で設定したものに変更して”送信"を押します。

これでスライダーを一番右(最低色温度)にしてもエラーが発生しないようになりました。


エンティティは3つで「通常モード」と「除夜灯モード」は別々のlightエンティティとして扱われます。


「通常モード」と「除夜灯モード」をバラバラに操作するのはスマートじゃないので、Home Assistantのダッシュボードでは「通常モード」と「除夜灯モード」のカードが自動で切り替わるようにしてみました。


あとはHome AssistantのlightエンティティとGoogle Homeとの連携ですね。
使える音声コマンドは上で書いたYeelightのアカウントをGoogle Homeと連携させた場合と変わらないようです。
「除夜灯モード」もGoogle Homeから照明として扱われるので「通常モード」と「除夜灯モード」の両方の場所を同じ部屋に設定すると「電気をつけて」で両方オンにしようとするためおかしなことになります。
なので「除夜灯モード」のlightエンティティはGoogle Homeへ公開せず「除夜灯モード」をオンオフするswitchを作成し、このswitchをGoogle Homeと連携させることにしました。
「通常モード」のlightエンティティと「除夜灯モード」をオンオフするSwitchエンティティをGoogle Home上で同じ部屋へ置き、「除夜灯モード」をオンオフするSwitchエンティティに「ナイトライト」という名前を付けました。(何故か「除夜灯」という名前を付けて「除夜灯をつけて」というと、「夜間モードをオンにするには夜間モードをオンにしてって言えと言われてしまいました。)
これで「電気をつけて」で通常モードでオンになり、「ナイトライトをつけて」で除夜灯モードとなり、「電気を消して」でいずれのモードからも消灯します。

■まとめ

Yeelight シーリングライト YLXD024のレビューとHome Assistantでの設定について書いてみました。
通常モードで最低照度にした場合にそこまで暗くならない点が気になりますが、基本的な機能や性能には満足しています。
Home Assistantでも通常モードと夜間モードの切り替えに多少工夫が必要ですが、満足のいく連携が出来ます。
見た目がもっと洗練されていれば新しい家のリビングのメイン照明にしたいところですが、ちょっと野暮ったいかなぁ。

それでは。